流星の絆 6

2008年、功一 (二宮和也) が働くカレー店 に静奈 (戸田恵梨香) の実の父親の矢崎信郎 (国広富之) の妻の秀子 (麻生祐未) が訪ねてきた。
「14年前に功一たちの両親を殺したのは夫」
と言いにきていた。そして、
「静奈に会って夫の代わりに詫びたい」
と言っていた。
その頃、矢崎は刑事の柏原 (三浦友和) と会い、
「家内が言うんです、私に、自首してください、と」
と、事件記事ファィルを見せながら相談していた。
1993年、矢崎の回想シーン。
「あの頃は、静奈の母(りょう)から連絡で会った、金に困っていた。お金を払わないと二人の関係を妻にバラすと・・・」
と、柏原は妻の心理を想像すると、
「それは・・・妻の妄想、静奈の母は2時間ドラマのような女じゃない」
と弁明し、
「洋食屋で働いていることだけ知っていた、自分が結婚のつもりで会いに行った」
と洋食屋の近くまで行ったことは認め、
「妻は子供をほしがっていたが産めなかった、だから(静奈の件は)言えなかった」
と、その時の心情を話した。
でもそれは、アリバイがなくなり、疑いを強める内容ばかりだった。
カレー屋に来た矢崎の妻が、
「妹さん元気?、夫の代わりにお詫びがしたい」
と言ってきたので、功一は、
「会っていない、まだ(実の父がいることは)知らない」
と逃げた。
本当に静奈にはまだ話をしていなかった。
横浜にて、父の幸博 (寺島進) が昔に通っていた喫茶店「ニューフロンテ」
泰輔(錦戸亮)が訪れて、 戸神政行 (柄本明) の接点を探ろうとしていた。
しかし、店主の 寺西(半海一晃) は、
「あんたの親父みたいに、よくくる客なら覚えているけど」
と、ヒントになることは忘れていた。
部屋にて、功一と泰輔。
「接点はわからない」
と言い合った後、
「矢崎の妻を静奈は近づかせない、自分達から、血のつながりがないことは話す」
と確かめ合っていた。
レストランにて、行成(要潤)と静奈(行成と一緒のときは高峰)
「父にハヤシライスの味を変えろ、と言われたんです、新しい店のプランが白紙に」
と悔しがっていた行成。
静奈からの話『味が似ていた』を話してから禁止されていた。
「やはり、自分の味で勝負しないと」
と健気に言った行成に、
「お父様だって誰かに教えてもらったのかもしれないし」
と静奈が静かに言った。
それを聞いて、元気になった行成は、功一のいるカレー屋に連れて行った。
「厨房を貸してください、ハヤシライスを作るので」
と、勝手に店に入っていた。
功一と静奈は気まずそうに、
「どうも、はじめまして」
功一と行成は仲良しだったし、ありえない展開ではない(笑)
「戸神政行はハヤシライスの味が似ていることを認めている」
と、味を真似たことを確信した。
「今のままでは警察は動かない、証拠を掴ませる、見つけさせなきゃ」
と、功一はいつもどうり冷静だった。
行成は3種類のハヤシライスを作り、静奈に食べさせた。
「これがおいしい」
と選んだのに、
「泣いてない」
で、また作り直していた。
静奈を泣かせる味にどうしてもしたかったようだ。
最後には、泣き真似で行成を納得させた(笑)
カレー屋の上の功一の部屋にて。
泰輔は、静奈の、
「戸神さん」
という呼び方におどろいていた。
親しげで、詐欺の相手には見えなかったのかも。
静奈がタオルケット越しに着替え中。
功一も泰輔も気まずそうで、
「あとで、兄貴から大事な話があるから」
と泰輔が言ってしまっていた。
カレー屋で泰輔と二人になった功一は、
「スエットはいたら、言えねぇ」
実の妹と疑っていない静奈のあっけらかんとした態度に、告白をためらった。
そこにジョージ(尾美としのり)登場。
「俺が言おうか?俺たち本当の兄妹じゃないんだ」
と、芝居の世界に入り、サギ(中島美嘉)も登場。
「お前も帰れ」
で、サギはあっさり退場し、ジョージは静奈の寝ている二階へ行こうとして、
「七歳の時から一緒に寝ているんだ、何もしない」
ジョージが、両親が亡くなった後、ずっと支えてくれてたのがわかるセリフだった。
二人になって、功一が泰輔に、
「お前、静奈のこと好きか?」
と訊いてきた。
静奈のことで話し合っている内にエキサイトしてきて、泰輔が、
「兄貴は俺がしー(静奈)に手を出すんじゃないか?と心配している。それって、自分だってしーのことをそう思っているってことだよ」
と言い、ケンカになってしまった。
外に出て、功一が、
「お前は覚えているよな、親を殺されているの」
と怒鳴りつけていると、そこには静奈の姿があった。
「どういうこと!?説明して」
それで、功一が、
「今、話していたとおりだ、俺たちは本当の兄妹じゃない、俺と泰輔は父の静奈は母の連れ子同士、お前の本当の親父は矢崎、お前に会いたがっている」
と、一気に話した。
それを聞いて泣きそうな静奈は、
「なんで黙っていた?それならもっと早くに言ってほしかった、それか、ずっと黙っていてほしかった」
この言葉には、現実的ではないかもしれないが共感した。
去っていく静奈を追いかけたのは泰輔。
「ついてこないで、一人で考えたい」
と言われ、何も言えなくなっていた。
カレー屋に戻ると、サギが挿入歌を歌いながら座っていた。
不思議と違和感はなく、さすがの貫録だった。
功一が、
「聞いていた?さっきの話」
とサギに訊ねると、
「あんたと私じゃ、悲しみのキーが違いすぎる、一オクターブ違う」
と言って、去っていった。
今回の中島美嘉(サギなの?)はカッコよかった。
矢崎の自宅にて。
刑事の柏原と萩村(設楽統)が事情を聞きに来ていた。
傘についての質問をすると、矢崎は、
「ビニール傘は使いません、キライなんです」
と強く否定した。
自宅前の車の中で見守っていた泰輔。
目撃した男かどうかの確認のためだった。
ビニール傘の証言に、刑事の心証は二つに分かれていた。
カレー屋には、矢崎の妻が来ていて、
「家に警察が来た、捕まるわ」
と言っていた。怖い。
ずっと疑っていたのに平気な顔で過ごしてきたのに、なぜ、今頃になって、夫を捕まえさせたいのだろう?わからない。
『黒革のハンドバック』
泰輔単独での、詐欺シーンだ。
騙すつもりだったはずなのに、いつの間にか矢崎の妻とラブホテル。
「Yes?No?自分でもわからない」
と仲良く並んだ状態で迷っていた(笑)
ところが、矢崎の妻の態度が変り、
「妹さんに渡してください」
と大金を渡してきた。しっかり兄だとバレていた。
レストランにて、行成と静奈。
行成はハヤシライスを完成させ、静奈に食べさせていた。
「おいしい」
に満足そうだった。
行成は静奈に、前のハヤシライスの店の名前を訊いてきた。
「店の名前は忘れましたが、その友達の名前は『矢崎静奈』です」
と、友達の話のふりをしながらも、シッカリ答えた。
ラブホテルにて、
矢崎の妻から静奈のことを訊ねられた泰輔は、
「ふつうです。ふつういられるのは凄いこと」
『ふつう』が一番難しい、私もそう思っている。
「静奈を守るために、俺たちが大人になるしかなかった」
と、語っていた。
レストランで。
静奈が一部を変えながらも自分の生い立ちを話していた。
「血のつながりがないことを知らせてもらえてなくてショック、私の友達にとって、二人はお兄ちゃん」
と、本音での悩みまで語っていた。
「ずいぶん親身になって聞いてくれるんですね」
と行成の態度の感想を言うと、
「あなたの話じゃなくても、あなたの心に残っている話だから」
と行成。
あまりに優しい言動に、静奈は泣き出していた。
ラブホテルにて。
矢崎の妻と話をしていた泰輔は、心変りして、
「直接本人に渡してあげてください」
と去った。
屋上にて。
功一と静奈のいるところへ、泰輔がやってきた。
「こいつ、俺たちが思っていたより大人だった」
仲良し三人に戻り、流れ星を探していた。
戸神の自宅にて。
行成が母(森下愛子)にとがみ亭の開店当初のことを訊いていた。
その頃は出前もやっている洋食屋、ある日、
「マズイって言われた」
と、政行は屋台で飲んで荒れていた。
そして、その翌日からハヤシライスの研究をはじめ、今のとがみ亭に。
横浜の喫茶店「ニューフロンテ」にて。
昔は出前取り放題の店で、洋食屋とがみ亭、とも取引があった。
父の幸博が常連で出前を取り、
「このハヤシライスはマズイ!最後までは食えねぇ」
と怒鳴ったことがあった、と思い出してくれた。
このエピソードに、
「父ちゃんなら、やりかねない」
に笑った。
これで『とがみに父ちゃんがレシピを売った』との仮説ができた。
ただし、それならなぜ殺人まで?の疑問が残った。
レストランにて。
行成は、戸神政行に新しいハヤシライスを試食してもらっていた。
「わるくない、くせもないし、しっかりしている」
と許可がでて、うれしそうな行成だった。
功一たちは、父の遺品の時計を使い罠をかけていた。
今回は、詐欺シーンも本筋と関係が深いもので、コントではなかった。
行成と一緒の静奈は、静奈?詐欺役名の高峰?本人にもわからないようだったし。
ミステリーだからシリアスもいいが、もっと思いっきり笑えるシーンもほしい。