流星の絆 2

  • 旦那と一緒に録画しておいた「流星の絆」を見た。

子供の頃シーンは刑事の柏原 (三浦友和) の傘でのゴルフ練習シーンからだった。
1993年、小学六年生の有明功一 (齋藤隆成)四年生の泰輔 (嘉数一星)一年生の静奈 (熊田聖亜) の三人兄妹だけで夜中に獅子座流星群を見に行った。
帰宅すると、父(寺島進)と母(りょう)の刺殺された姿があった。
刑事の柏原は萩村 (設楽統) と共に第一発見者である功一に事情聴取した。
父との最後の会話を思い出しつつ、健気に話す功一。
「夜中の2時頃帰宅、店の明かりは消えていて居間の明かりだけついていた、靴下を履いて寝ていた、これは何かあったなーと・・・」
そして、死んでいる両親を発見し、110番通報したらしい。
しっかりしすぎな功一長男、よけいに哀れに見えた。
二階を捜査するために眠っている弟妹を移動させることには、
「起こすのは可哀想、しー(静奈)はまだ何も知らなくて眠っているから、今は寝かせてあげたいなって」
と頼み、
「オレが流星なんか見たがるから・・・」
と泣きながら後悔していた。
「もし子供達がいたら・・・(一緒に殺されていたかも)」
と言いかけた荻原を静かに抑えていた柏原。
2008年のシーンは、静奈(戸田恵梨香)の転職活動からだった。
ポストイットでのパワハラで前の会社を辞めた」
では、どこも採用してくれない。
バイトのビデオ店では泰輔(錦戸亮)とジョージ(尾美としのり)が仲良く会話中。
「地味なビデオには地味好きのマニアがいる」
そこに、ものすごくケバイ化粧した静奈が現れるが、最初はわからない。
客で来たポストイット高山係長(桐谷健太)も気づかなかった。
功一の働くレストランでも、功一(二宮和也)はケバイ静奈に気づかなかった。
仕返ししたがっている弟妹に、説教しての長男功一。
あまりにもシリアスな子供シーンとケバイ静奈のギャップがおもしろかった。
ここで、怪しい女性客で中島美嘉さんが登場した。
1993年、子供の頃のシーンに戻る。
「妹には事件を伝えず、両親は事故にあったことにしてほしい」
と功一が健気に訴えているところへ泰輔が現れ、
「店の裏口から出てくる不審な男を見た」
と告白し、目撃した男の似顔絵を作った。
2008年、時効まで残り3ヶ月となったある日、。
功一が働くカレーハウス「ジョージクルーニー」 に刑事の柏原と萩村がやって来た。
「似顔絵に関する有力な情報が警察に寄せられた」
で、泰輔にその男と面通しして確認して欲しいとのこと。
それに対して功一は、
「弟とは連絡を取っていない」
と断った。
『なぜ有力情報なのに断る?犯人を知りたくないのだろうか?』
と思っていたら、二人に情報の件を伝えた時に、
「自分たちの手で捕まえなきゃダメなんだ!」
と叫び、
「犯人が捕まって裁判が始まったら、弁護士やら関係ない奴らが我が物顔で割り込んでくる、僕たちは裁判所の一番端に座って背中を睨みつけているだけ」
と訴えていた。
この反対理由には、とても納得してしまった。
事件の一番の関係者が隅に追いやられ容疑者のことだけ考えられた裁判なんて。
だけど、泰輔にも溜まっていたものがあって
「うんざりなんだ、もう忘れたいんだ、何かの時に思い出すんだ、飯食ってるときとか・・・遺族が笑ったっていいじゃん、遺族が女ひっかけちゃいけないのかよ、普通の人と何が違うんだよ、いつまで遺族なんだよ、いつまで遺族って言われなきゃなんねんだよ」
と激しく訴えた。
たしかに『事件の被害者はマジメで健気』と想像してしまうところはある。
そういう見られ方が、当人達には重いのかもしれない。
静奈も悔しがって、三人で目撃情報の男を捜すことになった。
まずは、目撃された競馬場で三人は容疑者を探していた。
1993年、子供の頃のシーン、店のキッチンでの現場検証。
店の売り上げ金は取られていなかった。
ビニール傘が置いてあり、犯人の遺留品かもしれない、となった。
2008年、三人で目撃された容疑者をスナックで見つけたが別人だった。
14年前なら少年?と思われる男で、警察の無能さを感じていた。
その近くの喫茶店での会話から、ドル建て債権のことを知った。
それで、ポストイット高山を騙すことになった。
「知らない奴から金を騙し取るなんて、有明スリーのポリシーに反する」
との功一の信念があった。
有明スリーって、俺達のこと!?ださい」
と言う弟妹も楽しそうだった。
功一がレストランに戻ると、いつもハヤシライスを頼む客の行成 (要潤) が泥酔。
「ハヤシライスで出てきたのは、オムライスのドミグラスソースかけ、日本人はハヤシライスをなぜ食べなくなったのか」
とヤケドした手で嘆いていた。
行成と話をして、功一はコックを夢見ていた頃を思い出した。
そして、父の形見のアリアケのレシピノートを取り出した。
1993年、子供の頃の父との思い出。
勝手にレシピノートを取り出して父に平手打ちされた功一。
「友達に洋食なんか誰にでも作れる、どんな料理でも作り方がわかったら作れるって」
と泣きながら理由を話した。
すると、父は自分が見本を見せながら、ハヤシライスの作り方を教えて、
「これは作って食わせたら金を取れ、それだけの価値のあるものだ」
と話してくれた。とても楽しそうな父子シーンだった。
2008年、功一が5時間以上煮込んでハヤシライスを作った。
朝、店に来た行成に、
「あなたの熱意に負けて作りました」
と笑顔で出したが、
「朝からこんな重たいものが食えるか」
と却下されてしまった。
キョトンとしている功一の姿がおかしかった。
しかたがないのでハヤシライスの鍋ごと弟妹のところへ。
「おとうちゃんの味だ」
と大喜びしながら食べている弟妹たちに、功一の表情は複雑そうに見えた。
そこに、ポストイット高山から静奈にメールがきた。
静奈のことを想いながらジムトレーニング中にオモリで骨折したらしい。
見舞いを待つ高山の元へ、静奈が看護師南田に扮して登場。
ここからは、『特命係長・只野仁』のパロディ。
退院後に仲良くなってから、泰輔が登場で騙す計画らしい・・・
このドラマは、宮藤官九郎脚本の王道で子供と大人のシーンが交互にある。
そこがわかりにくく、流し見には向かないドラマだと思う。
気に入ったセリフを書いてると、長文になってしまうし(苦笑)
大人になった三人は、楽しそうに過ごしているようにも見える。
だけど『遺族』のオモリは相当に重そう。
詐欺の本番シーンがまだなせいか、初回よりはギャクシーンが少なく感じた。
子役のシーンは、健気で、思い出は家族和気あいあいで、そこが悲しい。