魔王 3

成瀬(大野智)は、クマのぬいぐるみを抱いて泣いていた迷子の空(大野百花)を発見。
「知らないお兄ちゃんと遊園地に行っていた」
とのことだった。
しおり(小林涼子)は、残像と同じぬいぐるみを持っていたことにおどろいた。
直人の親友の石本(脇知弘)は、救急病院に運ばれたが亡くなった。
医師の診断は持病の発作による病死だった。
「雨野真実」が何かしたことによる殺人と信じる直人は、納得がいかない。
成瀬としおりはソラを自宅のアパートまで送り届けた。
車を運転している成瀬の姿に感激。
この役の大野くんは、車には興味がないのか、運転免許を持ってないから。
こんな姿もドラマ出演の楽しみだ。
部屋の前で待っていると、憔悴しきった多恵(奥貫薫)が現れた。
石本に娘を誘拐されたと思い込んでいた多恵は、我が子を抱きしめ安心した。
と同時に、自分の誤解からの過ちに気づき、罪悪感に震えた。
目の前にいたのは、弁護士の成瀬、自然とすがるような状態になった。
しおりからの「クマのぬいぐるみを持った子がいた」と直人に連絡。
「自分のせいで幼馴染が」と泣く直人にかささしかけてあげるしおり。
成瀬もしおりには優しい笑顔、二人の男の間で心が揺れているのかも。
それから、石本を殺した犯人が直人の父のホテルの従業員だった多恵とわかった。
でも、黒幕は他にいると信じていた。
そんな時、しおりの元に黒幕と思われる「雨野真実」から宅配便が届いた。
成瀬が直人の幼馴染が亡くなった事を知った際に、お悔やみで言った、
「人生これからというときに命を奪われるとは、無念だったでしょう」
の言葉は、自分の弟の無念な想いを代弁しているように感じた。
直人の元同級生達は、一癖がありそうな人ばかりだった。
不倫カップル(田中 圭)と(吉瀬美智子)はキスばかりして、誰かに狙われてる風。
宗田(忍成修吾)は芹沢家に相談の振りで行き、直人父(石坂浩二)から金をもらう。
メガメ男の山野(清水優)が、遊園地に連れて行ったお兄ちゃんだったことはわかった。
成瀬の弁護につき、多恵から事件?の詳細が語られた。
宅配便で送られたのは、催涙スプレー(見た目は拳銃に似ていた)
娘を取り立て屋の石本に誘拐されたと思い込んだ多恵は事務所に乗り込んだ。
そこで、娘の持っていたのと同じクマのぬいぐるみを見て、完全に誤解。
争っている内に催涙スプレーが発射、それがキッカケで石本の喘息発作が起きた。
成瀬から「正当防衛により無罪」の言葉がまた出てきた。
多恵に殺意はなく、死因も病死、無罪になるだろうことはわかったが、
「許せない、私に人殺しにさせた人間が憎い、空を人殺しの子にするなんて」
という多恵からの言葉に、成瀬が戸惑ったように見えた。
『正当防衛で無罪なら人殺しとは呼ばれない、本人も罪悪感で苦しむことはない』
と信じていたように思う。
だからこそ、何の罰も受けずに生きている(ように見えている)直人が憎いんだろう。
また、宅配便の件と残像でしおりも11年前の事件関係者とわかった。
そして、しおりが残像から思い出した場所へ直人を連れて行った。
そこは、11年前、成瀬の弟がナイフで刺殺された中学校。
自分が関係する事件のことを思い出し、冷や汗をかき、おかしくなっていた。
しおりも、事件の目撃者だったことを思い出し、ショックを受けていた。
直人は、幼馴染が亡くなっても、自分の事件との関係は疑っていなかった。
中学校へ行って、11年前の事件を思い出していた。
日々、懺悔の念を持っているから、捜査が厳しくなっているのだと思っていた。
今は、直人が事件のことを普段も覚えているのか?それさえわからなくなってきた。
このドラマでの魔王は、弟の復讐のために生きている成瀬。
だけど、暴力を振るうことも、大声で脅すこともなく、最も静かに見える。
穏やかな表情とイラつくほどの正論で正当防衛にしていく。
しおりには優しい笑顔で接していたが、今回でしおりも事件関係者とわかった。
笑顔の意味が、恋なのか?なにかの仕掛けのためなのか?わからなくなってきた。