魔王 2

直人(生田斗真)の過去の事件を正当防衛にした弁護士の熊田(森下哲夫)が殺害。
これが、林(きたろう)の正当防衛、と成瀬弁護士(大野智)によって証明された。
だがそれは「雨野真実」と名乗る人物(成瀬領こと魔王)に操られてのことだった。
11年前、直人が成瀬領の弟の英雄を刺殺、この事件のことを思い出し直人は苦しむ。
直人の記憶を呼び覚ますことから、成瀬の復讐は始まった。
熊田の通夜に、加害者の林の弁護士である成瀬も出席していた。
直人の父の栄作(石坂浩二)は、成瀬を会社の顧問弁護士に迎えたい、と言い出す。
芹沢家の者は、弟の事件のときに、家族に直接会うことさえしなかった。
だから、成瀬の顔を見ても「初めまして」で疑いもしない。
芹沢家に接近が予定どうりだったのか、成瀬の表情に冷たい笑み、魔王の瞬間だ。
直人にまた宅配便が届き、前回とは違うタロットと謎の手紙が同封されていた。
そこで直人の周りで恨みをかう人間で、父の栄作が浮かびあがった。
「恨まれているから警戒を」にも動じない栄作。さすがに貫録がある。
直人は反発しながらも、父を本気で心配し、兄の典良(劇団ひとり)とは仲がよかった。
兄の秘書をしている葛西(田中圭)は、直人の中学時代からの親友だった。
葛西は、直人の兄で自分が秘書をしている社長の妻の里(吉瀬美智子)と不倫中。
自室で会っていたときに、急に友人の宗田(忍成修吾)が訪ねてきた。
これも成瀬の罠!?と疑ってしまう。
直人の友人で取り立て屋の石本(脇知弘)は、新谷(奥貫薫)の借金を取り立て中。
石本は仕事で、知り合いの保証人になってしまった新谷に激しい言葉で追い込み。
収入がホテルでの給料だけ返せる宛のないことは、石本自身がよくわかっていた。
直人に「新谷にお金を貸してあげてくれるように頼んでほしい」と言っていた。
自分は、この取立てを最後に辞め、店を開くつもりだった。
新谷に幼い娘がいて、公園で誰かが(魔王?)クマのぬいぐるみを渡していた。
成瀬はしおり(小林涼子)に何度も会っていた。このときは優しい笑顔、これも何か?
だけど、サイコメトラーしおりを頼って、直人もカフェにやってきた。
新谷の元に何かが宅配便で届き、その後(偶然?)会長の栄作の怒りをかい、解雇。
石本の元にも「雨野真実」からの宅配便が届いたと知り、標的が石本とわかる。
直人達が駆けつけた時には、石本は倒れていた。
娘が居なくなり石本にさらわれたと思った新谷が、ぬいぐるみで完全に誤解したのだ。
新谷の娘は、迷子として教会に現れた。それを見つけたのが成瀬だった。
今回は、成瀬としおりの一見和やかそうなシーンが多かった。
直接殺意を感じさせるようなシーンも少なく、憎しみの目も多くはなかった。
2話目から、まったく予備知識なしで見たら、成瀬が魔王とわかるのだろうか?
ところで、成瀬領の決めのセリフはもっと深い意味があるように思う。
1話での「真実は捻じ曲げられないということです」を裏読みすると、、
「真実はいくらでも捻じ曲げてつくることができる」と弟の事件を皮肉ってに聞こえる。
2話での「素敵なお父様ですね、誠実という言葉がピッタリの」の本音は、
「誠実とは程遠い人ですね、事件の時も嘘ばかりだった」になるんだろう。
成瀬のセリフはそのまま受け取らず、反対の意味も考えての方がよさそうだ。