ラスト・フレンズ 最終話

美知留(長澤まさみ)は、宗佑(錦戸亮)の遺書を見つけた。
「自分が生きている限り美知留を縛りつけてしまう、自由にしてあげるためには自ら心臓を止めるしかない」
などと、死を選んだ理由が綴られていた。
「自分が美知留のすべてになりたかった、でも他で幸せを見つけてしまった」
という意味の言葉が、とても切なく感じた。
愛し方さえわかっていれば(暴力や束縛しないで相手を信じて)いい彼氏でいられた。
美知留の回想にでてきた宗佑は優しかった。
いい出会いがあり、楽しいデートの思い出もあった。
ドラマの最初の頃から宗佑はDV男で忘れていたが、優しい彼氏時代もあった。
モトクロス全日本選手権で優勝した瑠可(上野樹里)は記者会見にのぞんだ
瑠可は、男でも女でもなく一人の人間として自分を支えてくれた家族や友人への感謝の言葉を述べた。
エリ(水川あさみ)も、あっさりと瑠可の性同一性障害を受け入れていた。
感謝だけじゃなく、苦悩も語ることはできなかったのかな、と思った。
まだ日本では誤解も多く、全員へのカミングアウトは難しいのかも。
シェアハウスへの美知留の母の千夏(倍賞美津子)から電話があった。
それで初めて、タケル(瑛太)をはじめシェアハウスの皆が宗佑の死を知った。
美知留は行方不明で「心配しないで」のハガキだけ届いた。
友彦(山崎樹範)が海外転勤の内示を受け、妻とエリの間に決着をつけた。
それにしても、いきなりエリと再婚とは驚いた。幸せそうなエリの表情がよかった。
美知留は、銚子の知り合いの旅館で住み込みで働いていた。
そして、美知留が妊娠に気づいた。
宗佑からは暴力を受け、最後には自殺されてしまった。
それでも、いい思い出もあるし、何より子供がいれば一人じゃなくなる。
産む決心をして、母とも本音で語り合い、安定した生活をしていたように思う。
出産間近の時期に、タケルが瑠可に、
「美知留ちゃんを探しに行こう、また一緒に住もう」
と誘った。
バイクではタケルが運転しモトクロス選手の瑠可が後ろに居たのがおもしろかった。
瑠可からの提案で銚子に探しにきた。そう簡単には見つからない。
夜、タケルと瑠可が並んで、
「長年連れ添った夫婦はこういうものかな、女でも男でもなくなって友人のような」
はよかった。
ただし、タケルのトラウマが曖昧な言葉で語られるだけ、は物足りなかった。
バイクでトラックにぶつかったシーンがあった。
最終回でまた誰か?と引っかかったが、ケガは軽かった。
ただ、その病院で美知留と再会した。
「東京に戻って3人で一緒に暮らそう」
と誘うが、最初は断る美知留、それはそうだろう。
瑠可の気持ちを受け入れられず逃げ、トラブルを大きくした自覚があるのだから。
その話し合い中に陣痛がおこった。
病院では、母体も危険にさらされながらも無事に出産。
赤ちゃん(女の子)を前に、いままであったトラブルやイヤな気持ちが溶けていった。
美知留、子、瑠可、タケルの4人で、家族とも違う形で一緒に生きていくことになった。
先週までに、宗佑の暴力や瑠可のトラウマには決着がついていた。
そのせいか、最終話が一番平和で穏やかに見えた。
ドラマキャラで関心が高かったのは宗佑だろう。
タケルは現実的ないい人すぎて、こんな人いないだろう、と思ってしまっていた。