ラスト・フレンズ 6

宗佑(錦戸亮)からの自殺予告電話で、美知留(長澤まさみ)は宗佑のマンションに戻ってしまった。
美知留の言葉で止められなかった瑠可(上野樹里)は心が傷ついていた。
マンションに着くと、宗佑に変わった様子はなく美知留を出迎えた。
当然のことのように美知留に「携帯電話を出して」という宗佑がこわかった。
瑠可は美知留が戻ってしまった淋しさを隠すため、タケル(瑛太)やエリ(水川あさみ)を誘って酒を飲み泥酔して家に戻り、気にしていない振りで生活をしていた。
タケルは美知留のことを心配し、宗助のマンションまで訪ねた。
その後の美知留は美容室も辞めさせられ、軟禁生活を送っていた。
チャイムにも気づかずボーとした表情で洗濯物を干している美知留の姿にゾッとした。
2時間おきに自宅電話に宗佑から連絡は入るとはいえ、夕食の買出しにも行けている。
それなら自分の意志で逃げ出すこともできるだろうに暴力を受けても「私が悪いから」
暴力で従わされている内に、マインドコントロールされてしまうのだろうか?
そうなることがわかっていて、戻って従う美知留の気持ちの方が私にはわからない。
タケルは、暴力も受けている美知留の姿を見て、宗佑の元から連れ出した。
バイト先に泊めて、傷が目立たなくなった頃、シェアハウスに美知留を連れて戻った。
瑠可の、好きだからこそどうしていいのかわからない、の無愛想な対応がよかった。
私は、タケルは友情でやっていることでも、見た目男性が女性を連れ出すのはマズイのでは?と余計なことを考えてしまっていた。
ところが、宗佑は瑠可のことを一番に気にしていた。
瑠可の実家に「女の体の中に男の心が入ったバケモノだ」の中傷ビラを入れていた。
美知留の巡る恋のライバルだから、瑠可の心が男だということもわかるのかも。
多くの人達とは違う心を持っているだけで『バケモノ』は傷ついただろうと思った。
瑠可はタケルに、自分の性同一性障害のことを告白しようとした。
ところが、タケルの方から先に「好き」と告白されてしまった。
それを言われては、告白できないだろうな。
今回の宗佑は静かにこわかった。
でも、公園で子供と一緒にパンを食べていた穏やかな笑顔は嘘ではないと感じた。