スワンの馬鹿 9 10

  • 前回録画とリアルタイム最終回の「スワンの馬鹿〜こづかい3万円の恋」を見た。

川瀬(成宮寛貴)と絢菜(芦名星)の元恋人同士の関係がメインになりつつあった。
父親の会社の乗っ取りが川瀬だと思い込み恨んでいたが、実際は専務の仕業だった。
最初は、成金でイヤな奴かと思っていた川瀬が、どんどんいい人キャラになっていた。
専務に騙されて、資産も社長の座も失った。
川瀬が大輔(上川隆也)のところへやってきて
「絢菜のことをどう思っているのか?」
と真剣に訊ねるシーンはよかった。
最初は、
「大切な友人」
と建前での返事をしていた大輔だったが、殴り合いになった末
「好きだけどどうにかしたいわけじゃない。見ているとドキドキした。平凡な毎日が変わるような気がした」
と大輔は素直な気持ちを告げていた。
妻と子供がいても、誰かに対してトキメクくらいはいいと思うんだけどな。
それが、生活のハリになるだけで、家庭を壊す気はないのなら。
でも、妻の真澄 (田中美佐子)には、そういう気持ち自体が許せなかった模様。
釣りアリバイの嘘や、大輔の携帯への電話で浮気を疑った。
そして、娘の理英(美山加恋)を連れて、家出してしまった。
ここが、私にはどうしても共感できなかった。
小細工をしたのは家庭は壊したくないという大輔の想いがあるからこそ。
後ろめたい下心も少しはあったかもしれないが、友人の域は超えていなかった。
また、髪形に気づかないくらいで家出していたら、家庭にはいられない(笑)
私もグチやイヤミは言うかもしれないが、家出まではしないんじゃないかな、と。
結婚して長くなると、男女というより、よき共同生活者であればいいと感じているから。
真澄も大輔を常に大事にしてきたとは言えないのではないか?
夫の小遣いを勝手にへらしておきながら、自分はけっこう使っていたようだし。
まあ、これは浮気された経験がないからそう言っていられるだけかもしれないけど。
大輔が真澄を訪ねて、浮気疑惑の件を謝っているシーンでは、
「大輔がそこまで低姿勢で謝る必要はないのに」
と夫の方の味方をしていた。
いつものフードコートで3万円男たちが飲んでいると、川瀬が差し入れを持って現れ
「今まで失礼なことばかり言ってすみません」
と頭を下げて謝り、うらやましそうにしていた。
それを察した大輔が、キャンプテントを借りる名目で流星群を見る会に誘った。
戸惑いながらも、うれしそうに誘いを受ける川瀬のシーンはよかった。
星群の会には、待望の妊娠をした加茂夫妻(劇団ひとり)や時田(梶原善)、志摩子森口瑤子)と娘の比奈子(前田敦子)、川瀬、大輔と主要メンバーが集まっていた。
そこに最後になってビールを持って、真澄と娘も参加。
夫婦で誤りあっているときも、
「妻の方がなんであんなに強気でいられるんだろう」
と思った。
円満な最終回ではあったが、真澄や志摩子には共感しきれずイライラした。