ホタルノヒカリ 最終話

寝る前に見るのに丁度いい気楽さと明るさががあり、よく見ていた。
甚平姿の高野部長(藤木直人)と蛍(綾瀬はるか)が縁側でのシーンが好きだった。
マコト(加藤和樹)は部長との同居してたも知った上で蛍と同棲した。
ありのまま蛍すべてを受け入れたかったようだ。
でも、それは最初からムリなことだったと思う。
憧れの強い相手にほど、素の素は見せられないものだろう。
自分をよく見てほしいと強く思い、ムリもして緊張するだろう。
100パーセントありのままの自分でいられる相手なんて誰にもいないと思う。
親しき家族間にも、相手への気づかいがあってこそいい関係でいられるんだろう。
逆に、まったく無関係で無関心な相手の方が気は使わなくて済む。
「ムリしなくていいよ」
と言われつつも、部長へのヤキモチを表すマコトでは蛍は緊張して当然だと思った。
マコトに、私が愛着をもてなかったのはこういうところだったんだろう。
蛍もマコトもお互いを好きだったとは思うけど、リラックスしあえる相手ではなかった。
同棲生活でまず気にしたのが洗面所での滞在時間だったのがリアルに思えた。
好きな人の部屋へ帰るのに、ため息をつきたくなってしまった蛍にも共感した。
職場での蛍は、がんばりすぎなくらい仕事に情熱の人だった。
自宅でくらい、ジャージで寝転がっていてもいいと、ますます思った。
蛍と部長の関係は微妙になったと思った。
職場では上司と部下。家では冗談も言い合える同居人だった。
それが、二人っきりのときに冗談は言えても頼み事はしにくくなっていた。
マコトのためと、部長の電話番号を消すシーンは悲しかった。
二人の関係は仲よく何でも言い合える親友のようなものだと思っていた。
だから、恋愛関係には意外だった。
一緒に居てリラックスでき楽しい相手は貴重だとは思っていたけど。
マコトとの同棲解消後、一年後に蛍は部長の隣の縁側に戻ってきた。
ここでの会話は、愛の告白のようでありながら、冗談まじりでテンポがよかった。
「私に女ができたら出て行って・・・私が恋に落ちたら今度は君が私を応援する番だ」
と、お互い好きと確認した後で真顔で言い放つ部長に笑った。
将来のことまで話していたから、プロポーズではあったのかな。
縁側のシーンの部長は背広じゃなくて甚平姿がよかったな。