プロポーズ大作戦 3

健(山下智久)は、披露宴会場で次のスライドを見ていた。
礼(長澤まさみ)と多田哲也(藤木直人)との出会い、教育実習の最後の日だった。
好きな女性と結婚される、とはまだ知らない健は多田との別れの辛さで号泣していた。
また高校時代に戻った。
多田は健たちのクラスの教育実習生だったが、生徒たちとは交流も持てず地味に授業していた。
あまりのマジメに黙々で、生徒たちからは別れの花ももらえないところだった。
別のクラスの美人の実習生キャメロン(松本莉緒)は、派手で社交的。
英語の授業もとても楽しそうで、おもしろかった。
ところが、健が拾った多田先生の座席表には、生徒のキャラと似顔絵があった。
『これがきっかけで礼と多田先生が親しく』を思い出し、とっさに隠してしまった。
これで礼との結婚のきっかけがなくなる、と思いつつも後ろめたさが付きまとっていた。
多田先生と話をする機会があり
「あだ名で呼ばれたことがほとんどないのが淋しい。幼馴染の一人だけ」
の言葉に共感してしまった。
あだ名は親しみを感じてもらってしか呼んでもらえない。私もほとんど苗字の人だった。
健と礼の出会いであだ名『けんぞう』の元になったエピソードは、ほのぼのした。
それを思い出した健は、皆にも多田の座席表を見せ、別れの花と記念写真になった。
あんな風に友人たちに囲まれ、楽しく切ない学生生活、私もおくってみたかったな。
今回は切ない恋心やほのぼのエピソードもあり、楽しかった。