セクシーボイスアンドロボ 3

今回のゲスト主役は香椎由宇 さんで、お歯黒女の役だった。
オープニングは、お歯黒女がニコの母(片桐はいり)を襲っていてこわかった。
ネバネバした液体をかけるところは違うが、都市伝説の口裂け女がモデルだろう。
ニコ(大後寿々花)は真境名マキ(浅丘ルリ子)から大金を積まれ、お歯黒女の捜索を強引に頼まれた。
名梨(岡田義徳)が怪我人姿だったのが謎。仕事を引き受けてもらうための振り?
ロボ(松山ケンイチ)は、偶然に普段の姿のお歯黒女こと月子と出合った。
後になり、月子が追っていたワゴン車が集団自殺した人達のものとニュースで知った。
これで『月子も自殺したがっている』と悟った。
お金がなくてパンの切れ端を食べていたロボとウエイトレス姿の月子が再会。
「自殺しないでください、生きててください」
と頼み込むロボに対して
「生きていていても意味がない・・・」
と言い返されてしまっていた。
サンドイッチに感動しているロボに、思わず笑顔になっていた月子は可愛かった。
ニコからの頼みで、ロボは一緒にお歯黒女の捜索をすることになった。
特技の耳のよさで、月子=お歯黒女であることを突き止めた。
「どうしてお歯黒女に?」
の質問に
「覚えていてほしかったから、なにもなく平凡に生きていくのはイヤ、誰にも覚えていてもらえずに死んでいくのはもっとイヤ」
と言うような意味のことを言っていた。
『覚えていてほしい』はなんとなくわかったけど、他は違和感があった。
本当に死にたい人に、お歯黒女を演じるだけの気力はないだろう。
『死にたい』じゃなくて『もっと生きたい、でも思いどうりに生きられないから・・・』
ロボが、月子に言っていた
「僕は、アニメの中でしかのロボットに出会って奇跡を感じた、僕の生きる原動力」
は、ただのオタクトークにも聞こえたが、いいセリフだったと思う。
生きている意味なんて考え出しても答えはない。
ささいなことでも、本人にとって楽しいことがあれば、生きていく気力の元になる。
こういうことを語りたくなるシーンだった。
捜索を頼んだのは月子の父だった。
「お歯黒女は子供の誘拐はしていない」とわかりよろこんでいた。
お礼の言葉「ありがとう」と謝礼をもらって、ニコもなにかを考えていた様子。
ニコの姉(村川絵梨)が、話と違うバイトでも笑顔でこなしていたのはよかった。
月子も、お歯黒女から脱皮して働きながら生きていた。
このドラマは、前半のコメディと後半の切なさに差がありすぎて損をしていると思った。
今回のオープニングはホラーでこわく、それまでを知らなかったら見ていなかったかも。
テーマもちょっとわかりにくかもしれない。
それでもいいセリフも多く、私は大好き。