拝啓、父上様 最終回

一平(二宮和也)に母の雪乃(高島礼子)は父親の話をしにきた。
「津山冬彦(奥田瑛二)は父親ではない」と断言してくれたが、本当の父は明かさない。
その言動に『好きな女の子と兄妹かも?』とまだ悩み続けていて、かわいそうだった。
雪乃はナオミ(黒木メイサ)に会い、自分と津山のこと一平の悩みの訳を話した。
それは、ナオミにとっても『嫌われてた訳ではなかった』とわかってよかったと思った。
その後、一平は津山に呼び出され、雪乃と自分の過去を話してくれた。
雪乃も津山も『兄妹ではないから安心して付き合っていい』と言っているように思った。
津山が雪乃の店を訪ねて昔話をしていたとき、雪乃が
「一平の父親はあなたです」
とセリフには、かなり驚いた。でもそれは『他の男性の子だったけど、好きな津山との子と思って産んで育てた』という意味らしい。
旦那は『どうして秘密に?雪乃のその心理は?』とまったく理解できなかったようだ。
私も、ああいう立場の人たち(芸者やシングルマザー)の世界や心理はわからない。
勝手に『一平の実の父は雪乃のパトロンだった人、本気で好きな人ではなかったから秘密にして心の支えとしての父を作った』と想像していた。
入院中の大女将の夢子(八千草薫)が、一平の運転で千葉の施設に移された。
挨拶に来ていた雪乃と竜次(梅宮辰夫)のことはわかった。車中でずっと歌っていた。
それなのに、車中で娘の律子(岸本加世子)とエリ(福田沙紀)には「どちら様でした?」
ここで涙がでてきてしまった。
大切な娘だけど確執もあった。坂下の店も取り壊される。
そういうツライ現実を見なくて済むなら、忘れていてよかったのかもしれない、と。
竜次も閉店の前に坂下の店を去り、最後に一平に左利き用の包丁を贈ってくれた。
雪乃の計らいで、一平とナオミも再会した。
久々の再会なのに、なぜフランス語?と思ったが、筆談にするためだったんだろう。
ノートに書かれる言葉がそのままラブレターよう。
会話は物として残しておけないけど、ノートなら残しておける。
ナオミの留学が決まっていたけど、その前に一平とナオミは恋人同士になれたようだ。
婿養子の保(高橋克実)のエンディングでの餞別書?を見ている写真は笑った。
それにしても、『あとは見た人の想像に任せる』の多い最終回だったと思う。
今後すら語らないドラマで私は好き、ただ『解決してない』と言う視聴者も多そう(苦笑)
時夫(横山裕)とのシーンは明るくてほのぼのして好きだった。
夢子はどんなときでも憎めない感じがした。いつまでも可愛くて憧れた。
一平は、優柔不断でダメなところもあったけど、素直で皆に愛されていた。
切ないけど、ほのぼのとした気分にもなれるドラマだったと思う。