拝啓、父上様 5

前回が、一平(二宮和也)の失神で終わり、とても続きが気になっていた。
家出していた大女将の夢子(八千草薫)が雪乃(高島礼子)の家で隠れながら
「部屋から現金とカードを取ってきてほしい」
などという無茶な頼み事で、一平は、わるいと思いつつ泥棒の真似して見つかった。
律子(岸本加世子)たちから事情を強く聞かれても
「大女将に頼まれました、でも居場所は言えません」
と無言で通した。
一平は、律子は「明日から来なくていい」と言われ、シャク半(松重豊)には殴られた。
私は『大女将、のん気すぎ、あんな無茶な頼み事するから・・・』と思ってしまった。
竜次(梅宮辰夫)との会話で泣いている一平を見て
『かばっていたのは大女将じゃなくて、(母である)雪乃ちゃんのことだったんだ』
と気づき『そんなに雪乃ちゃんを大切に思っていたんだ・・・』と切なかった。
バー「ゆき乃」には、竜次と一平だけが迎えに来て、夢子は坂下に戻った。
その一平に対して雪乃は「ドジ」だけ。自分が頼んだからなのに可哀想でしょう。
落ち込んだままの一平は、退職願を書き、時夫(横山裕)に渡してもらうよう頼んだ。
翌朝は、坂下を辞める気でいたから仕事には行かず、一人だけ寝坊。
自由、失業者になった不安、誰かが引き止めにくるかも?の期待、複雑そうだった。
カフェで、シャク半に会い、殴った件を謝られた。
一平はシャク半の言葉をしっかりは理解していなかったようだけど
『大女将は自分が助けたかったのに、頼られたのが一平だったことへの嫉妬があった。そういうことを感じている自分に腹が立って、怒りを一平にぶつけてしまった』
でよかったのかな?大女将は罪な人です。
憂鬱な一平はここまで。
その後、リンゴを落とした少女(黒木メイサ)と再会。
すっかり調子がいい人になっていて、話を合わせ、連絡先も交換。
エリ(福田沙紀)にも会って、坂下の板場に引き戻された。
誰もが何事もなかったかのような振りで、一平はごく自然に仕事に戻った。
退職届は、竜次が読んで破っていた。「男が道を変えるには覚悟がいるもの、辞めるなんて軽々しく言うな」との説教だけされた。
泥棒騒動は、一件落着のよう。
どこでも、おごられてばかりの一平と、書店のレジがおもしろかった。
ただ、なにか物足りない気がした。
雪乃と一平の恋人のような母子シーンと、夢子の可愛い色気が足りなかったのかな。