エライとこ+拝啓、父上様

どちらのドラマにも、葬儀のエピソードがあった。
立場や取り上げ方で、こんなに違う印象になるんだ?とおどろいた。 
エラいところに嫁いでしまった!」での姑(松坂慶子)には悪気がない。
ただ、嫁の君子(仲間由紀恵)にしきたりを覚えてもらい、馴染んでほしいだけ。
そういう相手は、逆に断りにくく恨み言も言えずで困る(苦笑)
自宅での葬式は、旦那の実家で経験あり。
やり方のわからないことばかりなのに座って休んでいるのもわるくて、気疲れした。
ドラマほどではなくても、冠婚葬祭には私には理解できないしきたりが多いです。
「ふむ」とうなづいてばかりの舅(本田博太郎)も好き。
舅が姑に追悼文を渡したことが、君子のよいところを認めるきっかけにもなっているし。
磯次郎(谷原章介)の、できないのに笑って引き受けちゃうキャラも、おもしろい。
私生活での結婚記者会も見たけど、一緒懸命な受け答えと笑顔がよかった。
これからもドラマで楽しませてほしい俳優さんです。
拝啓、父上様」は、出番も多くなり、ようやく一平(二宮和也)が主役に見えた。
ただナレーションの口調が、あまりにも今までの倉本聰作品と似すぎで気になった。
大物政治家で夢子(八千草薫)の旦那である熊沢清次郎(小林桂樹)が危篤状態。
なのに、愛人関係だから見舞いにも行けない。娘や孫も会いに行けない。
これが、今回のテーマだったように思う。
だけど、妄想しちゃうシーンや時夫(横山祐)とのシーンもあり、重たすぎてなかった。
雪乃(高島礼子)のバーのシーンで、時夫にビールをすすめたとき
『19歳の設定なのに、いろいろあったのに、飲んじゃっていいのかな?』
と余計な心配をしていた。すると、飲んだふりだけで、ビールはへってなかった。
この辺は、サスガだなーと笑えて、おもしろかった。
一平と雪乃の二人でのシーンは、母子なのに、妙に色っぽくてよかった。
熊沢先生が亡くなった後、一平が女将さん達家族を乗せて弔いに向かった。
愛人家族の立場としては、葬儀には出席できない。
それでも、しっかり喪服を着て、会えなくても近くまで行った。
そして、車の中から手を合わせていた。
義理じゃなく、こういう気持ちで弔いすることが、本来の姿なんだろうなぁ。
そう思ったら、涙が出てきた。最近、私の泣きポイント変わってきたかも。