14才の母

正直いって、話はシリアスだし盛り上がりにかけるし、おもしろくはない。
でも、立場や年齢は違っているのに自分と重ねてしまい、目が離せない。
一ノ瀬未希(志田未来)は、キリチャンこと桐野智志(三浦春馬)に会って「好き」という気持ちを確認しあった。
そこで「妊娠」の件も相談されたが、中三の男の子には受け止めきれないであろう。
未希の母(田中美佐子)と父(生瀬勝久)は最初のうちこそ動揺していたが、娘への愛情は変わってなかった。
桐野の母(室井滋)の動揺を隠してわざと強気にの態度もわからなくはなかった。
たしかに未希側からの視点ではムカつく言動。
ただ、息子のやったことを信じたくない、でも話自体は信じているところもある、だから出版社に記事差し止めのお願いに行ったんだと思うし。
中学生の妊娠は、自分達よりも親の方が動揺しそう、と感じた。
桐野からの言葉で赤ちゃんをあきらめる手術をした未希。
産婦人科医(高畑淳子)の頼りがいのある態度や優しい言葉にほっとした。
その病院は、本来は赤ちゃんを産むための場所。
泣き声が聞こえて、一瞬こわばるあたりはよく表現していたと思った。
未希の母は、いいお母さんだと思う。
でも手術前に「未希(我が子)が大事」的な話はマズイでしょう。
未希も半分は母(お腹に子供)なんだから、手術をイヤだと思い逃げてしまった。
私もいろいろあったが、子供を産むことができ、。その子がもう14才。
男だから桐野くんの立場になることはありえるだろう。
ただ、オロオロしちゃんだろうな、私は。